【要約】サーチエンジンポジショニングを意識したトラフィック誘導を考えているのであれば、最初から検索エンジンに最適化させたウェブサイトを作りましょう。フレームは使わない、画像だけで作らない、CGIや
ASPのページは避けましょう。
Google、infoseek や goo で特定のキーワードを利用して上位表示を行いたいと考えている方は特にECショップを開設されている方であれば少なくないでしょう。
商品名やブランド、お店の名前で検索された時に自分のサイトがトップ1位、 1位でなくてもせめて検索結果の1ページ目である10位以内に表示させることが
できれば、多くの顧客をホームページに誘導することができます。特にそれが人気商品であれば多くの競合サイトがでてきますが、その中で商品名で検索結果の1位に表示されることは大変意味があることなのです。
ところで、上位表示を行うための対策は、ホームページを作ってしまった後よりも 作成する段階で予めサーチエンジンを考慮しておけば、比較的(あくまで比較的、
です)楽に上位表示を行うことが可能です。
そこで今回はウェブサイト作成前の段階、これからウェブサイトを作成しようという時に、後々のサーチエンジン対策を考慮した場合に注意しなくてはいけないことについて解説していきます。
まず、サーチエンジンを 意識してホームページを作る際には「やってはいけない」ことがあります。ここで いうやってはいけないこと、というのは(a)それをやるとサーチエンジンに
「スパム行為」とみなされてデータベースからドメインごと削除される (b)上位表示を行うのが不可能/困難になるため、やらない方がいい、という
2種類があります。前者については別の機会に説明するとして、今回は後者(b)について説明します。
やってはいけないこと、というのは以下のことです
(1) フラッシュだけで作成されているページ
(2) 重要なキーワードが全て画像イメージで表示されている
(3) フレームを利用したページ
(4) CGIやASPでウェブを構築している
(1)〜(2)について説明をします。
まずサーチエンジンの仕組みについて説明をしておきましょう。サーチエンジンは spider と呼ばれるデータベース収集ロボットを利用してウェブを巡回させ、インデックス化してデータベースに取り込んでいき
ます。大抵のウェブサイトは少なくとも他のサイトに向けて1つはリンクを はっているものですので、それを利用することで spider
は広範囲なウェブサイトを収集していくことが可能です。この為、自分で登録申請を行わなくてもいつのまにか goo や Google、NAVER
といったサーチエンジンに登録されていることがあるわけです。
さて、この spider は貴方のホームページを訪れた時、どんな情報を収集していく
のでしょうか。それは、ホームページのHTMLソースコードソースに書かれている内容です。HTMLソースは Internet
Explorer であればメニューの「表示」=>「ソース」で閲覧できます。そこに書かれている情報を拾っていきます。
大抵のウェブサイトは文字とイメージ画像、テーブルタグといったものを利用して作られていると思いますが、それらの情報を拾っていくわけです。
ただし、画像については注意しなくてはいけません。画像だけでなく、midi ファイルや macromedia Flash
ファイル、shockwave についてもいえることですが、これらマルチメディアファイルの場合、そのファイルの中で利用されているテキスト情報を
spider は収集しないのです。spider は画像の上に書かれたテキストや、Flash 上で利用されている文字情報を収集することはできないのです。
例えば #10 というサイトのソースコードを見て下さい(ソースコードはこちら)。このサイトのソースを見ると、<BODY>〜</BODY>タグ内に文字は存在しませんね。従って、もし
spider がこのウェブサイトを訪れても <body>〜</body>タグ内に文字が存在しませんので、ほとんど何も収集してくれないわけです。当然、Flash
上で表示されている文字を検索にかけてもこのサイトがヒットすることはないわけです。どんなにふんだんに Flash やイメージ画像上に商品名やブランド、ショップ名を記述していても<body>〜</body>内に存在しなかったらあなたのサイトはそれらのキーワードでヒットすることはないわけです。
もう1つ例をあげてみましょう。オンパレードというサイト
のソースコードも見てください(ソースコードはこちらをクリック)。見栄えはとても凝ったきれいなグラフィックで作られたインターフェースなのですが、ソースコード上はほとんど文字が存在しないために、spider
はこのサイトに関して大した情報を収集しないわけです。検索サイトでヒットする確率も低いわけです。
ここまでの説明で、(1)〜(2)がだめなのかおわかり頂けましたね。Flash やイメージ画像で作成されると全ての文字データが画像や
Flash のファイルに含まれてしまい、<BODY>〜</BODY>タグ内に出てこなくなります。このために、重要なキーワードがロボットに収集されなくなるので、検索エンジンで決してヒットすることはないのです。
(2) フレームを利用したページについて。サーチエンジンはフレームで作成されたサイトを見に行く場合、フレームセットタグは無視します。従って、フレームで作成されていると他のページにアクセスしませんのでデータが収集されないわけです。
不幸にも既にフレームを利用してウェブサイトを作成されている場合は仕方ないので、<noframe>タグを利用しましょう。<noframe>タグというのは
frame 表示に対応していないブラウザでアクセスしてきた時に表示させるコンテンツを記述するタグです(現在普及しているブラウザのほとんどは
frame 表示に対応していますので実際に人がこの中身を見る機会はあまりないでしょう)。<noframe>タグであれば
spider は読んでくれます。ただ、これはあくまで応急措置的なものであり、フレームは使わないにこしたことはありません。なぜならこの
<noframe>タグを利用してもサーチエンジン対策を行えるウェブファイルの数はたった1つだからです。
しかし、フレームを使っていないサイトはそのサイトを構成しているウェブ ファイルの数分だけサーチエンジン対策が行うことができるのです。もし貴方の競合サイトがフレームを利用していないサイトであり、忠実にサーチエンジン対策を施しているのであれば、フレームを利用している貴方のサイトがそのフレームを利用していないサイトよりも、より上位に、より多くのキーワードで上位に表示させることは困難なのです。
ちなみに Google でいろいろ検索すると、フレームを利用しているのに上位に表示されているページがあります。これは、1)単純にそのキーワードにおける競争度が低い、(2)フレームを利用しているけれども
PageRank が高かった、(3)SEO企業(Search Engine Optimization 企業、上位表示を行う業者のことです)に依頼して十分な対策を施している、といった理由です。noframe
タグ以外にも、cloaking (stealth)、information page などいろいろな対策方法がありますので、それらを駆使することで上位表示は可能だからです。ただ、これらの手法は手間も費用もかかりますので、これからウェブサイトのリニューアルを考えているのであればフレームは決して利用しないことです。
最後に CGI や ASP で構築されたダイナミックウェブページですが、CGI のURLに? が入っていると stop
word とみなしてそれ以降 spider はページを読みにいかないからです。asp でも同様です。これら CGI や
ASP を利用している場合は information page や cloaking (stealth technology)
で対応するしかありません。
※ cloaking や stealth、information page については後日解説します
ウェブページをサーチエンジン検索結果の上位に表示させやすいウェブページを作ることをSEO(Search Engine
Optimization、検索エンジン最適化)といいます。ウェブ開設後にサーチエンジンポジショニングを利用してトラフィック誘導を考えているのであれば作成段階でそれを意識したウェブサイトづくりを心がけましょう。
(イー・プロモート 代表 渡辺隆広)
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イー・プロモート サーチエンジンポジショニング企業。1997年日本で初めてポジショニングサービスを提供。米国やアジア、EUの企業に対しても長期にわたる戦略的SEOを提供している。
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