【要約】 特に日本のクライアントでSEOを利用しようとする際、検索結果のトップ(1位)や2位、3位といった「順位」を意識するクライアントが非常に多いのです。しかし問題なのは順位ではなく、クリックスルーやアクセス数に対してコンバージョンレートがどれだけ上がるのか、売り上げや資料請求はどの程度増えたのか、といったことです。
2002年になってから SEO に関する問い合わせが急増しており、現在1日で 30〜40件ほどの問い合わせがあることもあります。それだけ日本でも
SEO が意識されはじめてきた(みんながサーチエンジンプロモーションの効果を認知し始めた)ということの現れかとも思いますが、問い合わせを受けるこちらは毎日応対に追われて大変だったりします。
さて、ここ最近問い合わせてくるクライアントの中で一番多い問い合わせ、かつ「誤解している」問い合わせは「○○のキーワードで1位をとりたい」「どうしてもこのキーワードでトップ表示したい」といった問い合わせです。
結論からいえば、順位には全くこだわる必要はありません。実際にクリックスルー(クリックされる率)を計測してみると、1位に表示されているサイトよりも3位の方がクリックスルーが高い場合もありますし、4位と10位でクリックスルーが変わらない場合もあります。検索結果の2ページ目(デフォルト設定であれば大抵11位〜20位)に表示されているからといってクリックスルーがない、というわけではないのです。
重要なのは検索結果のページ上に表示されるあなたのサイトの見出しと説明文が検索サイト利用者の興味をひくかどうか、ということです。よく検索エンジン対策にタイトルにただひたすらキーワードを並べているようなサイトがありますが、これで実際に上位に表示させることができても利用者の目にとまらないような文章になっていてはどんなに上の方に表示されてもクリックしてもらえません。
また、任意のキーワードで表示された際にあなたのサイトの上下にどんな内容のウェブサイトが表示されているか、という点も重要です。
たとえば格安航空券を販売しているサイトが、キーワード「格安航空券」で6位に表示されているとしましょう。1位から5位には同じく格安航空券のことを扱っているサイトが表示されているのですが、これらは「格安航空券の賢い買い方」といった情報を提供しているサイトだったとします。
この場合、この格安航空券を販売しているサイトは検索結果上は6位ですが、「格安航空券を販売しているサイト」の中では「1番目」、つまり検索サイトユーザーが一番早く目にとめる位置に表示されているわけですから問題がないわけです。
もし1位から5位の中に競合サイトが存在し、かつ機能的に優れたウェブサイトが存在していたら顧客を逃す可能性がありますが、ここにあげたように自分より上の順位の中でターゲットユーザーが重なりかつ同じジャンルに属する競合サイトが祖に材しなければ、それ以上順位を上げようとHTMLをチューニングすることに神経質になる必要はないのです。
もし既にあるキーワードで10位以内に表示されているのであれば、そのキーワードでの順位をあげることよりもその他の組み合わせのキーワードでまだ上位に表示できていない組み合わせのキーワードで検索結果の1ページ目に表示されるように努力をしたほうが結果的にウェブサイトでの売り上げの増しにつなげることができるはずです。
(イー・プロモート 代表 渡辺隆広)
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イー・プロモート 日本国内を中心としてグローバルにSEOを提供する、SEO企業。SEO だけでなく、コンバージョンレートの向上や恒常的なトラフィック誘導につながるためのコンサルティングも行っている。1997年設立。
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