Webサイト評価


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評価時期: 2001/05/30


 
Webサイト評価

タイトル:ベトナムショップ tikyu.com
URL:http://www.tikyu.com/vietnam/
紹介文:ベトナムの陶器(バッチャン焼き)、少数民族の衣装やアオザイ、絵画 (漆絵)、刺繍、雑貨の紹介と販売を行っています。
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■ トップページを見てもメニューらしき項目が見あたらないこと、また適当に 写真をクリックして任意のページを開いてもページによってナビゲーションバーの位置及び形式が異なること。この2点がこのウェブサイトの問題点です。

 ウェブサイトにおいて何故メニューやナビゲーションバー(サイトナビゲーション)が必要なのかもう一度おさらいしてみましょう。初めてあなたのウェブサイトを訪れた人が、必要な情報を最小限の努力でもって探し出すことを手助けすること。ウェブサイト管理者からすれば、自分が見せたい情報、提供したい情報を訪問者が必要最小限の手続きで到達できる環境を提供しなければいけません。その為にはトップページを見てそのサイトが何に関するサイトなのか、何に特化したサイトなのか一目で判断がつくこと、また同一ウェブサイト内のどこにいても一貫性のあるレイアウト/デザインそしてサイトナビゲーションを提供することにより訪問者が常に自分がそのウェブサイトのどの位置にいるのか、自分が探している情報がどこにあるのか見当がつくようにしてあげなければいけません。

 デパートに例えてみましょう。どのデパートでも、各階にエスカレーターの側やエレベーターの側、まだ1Fの入り口に店内案内図を掲示しています。また各通路においてどちらの方向に何売り場があるのか、どの方向に化粧室があるのか、どこにいけばエスカレーターや階段、エレベーターがあるのかわかるようになっています。

 もしそれらがなかったらどうなるでしょう。そのデパートに一度入ったら、出口はどこなのか、どこに売り場はあるのか、どうやったら下の階に降りられるのか。それが全くわからなくなってしまったら顧客は混乱するでしょうしもう二度と同じデパートに入りたくなくなるでしょう。

 サイトナビゲーションに不備があるウェブサイトはこのデパートと同じことです。このウェブサイトはトップページを見ても写真が数点掲載してあるが、ショッピングサイトでよく見かける「注文」や「商品紹介」「お支払い方法」などといった見慣れたメニューが存在しないのです。このため訪問者はどこをクリックすればいいのかとまどってしまいます。

 メニューの代わりに写真で掲載された商品がメニューの代替なのだ、とおっしゃるかもしれません。しかし、このウェブサイトでは確かに写真数点掲載してあるものの、ぱっと見てこれがメニューになっていることが訪問者に伝わりにくいのです。「バッチャン焼きのショッピング」「雑貨のショッピング」というのがおそらくメニューなのだと思うのですが文字が小さいこと、ウェブサイト全体からみて目立たないために、訪問者がある程度考えてウェブサイトの不備を補ってあげないと理解できません。また、「バッチャン焼きのショッピング」「雑貨のショッピング」この2つと「asian closet」は異なるイメージ画像でメニューを構成しているためにここにも一貫性が見られません。

 ウェブサイトを作るときに、インターネット初心者でもぱっと見てわかるようなトップページを作るように心がけるべきです。私はパソコンスクールで40〜60歳代のインターネット初心者の方々を相手にインターネットに関するパソコン講座の講師を務める機会があるのですが、そのような方々でも迷わずにウェブサイト内を巡回できるようなウェブ構築が望ましいのです。

 例えばこのウェブサイトでいえば、せめて「バッチャン焼きのショッピング」「雑貨のショッピング」といった文字が、マウスカーソルを重ねるとロールオーバー効果で目立つような工夫がされていれば、あぁここは何かクリックできるんだな、とわかってもらえるでしょう。しかしこのサイトではマウスをどこに動かしてもウェブサイト自体に何の変化もありません。マウスを重ねたときに何らかのアクションが起こる効果はこういったウェブサイトで使ってこそ効果的なのですが残念ながらここでは何もありません。

 またサイトナビゲーションですが、
[ http://www.tikyu.com/vietnam/wear/index.html ] このページでは画面上部、タイトルバナー下あたりにサイトナビゲーションが表示されますが、

引用1--------------------------------------------------------------
[ ▲topページにもどる  ▲お店案内   ▲ご注文・お問い合せ ]
--------------------------------------------------------------------
( /wear/index.html  ページ上で表示されるナビゲーションバー )

[ http://www.tikyu.com/vietnam/bat/index.html ] このページで
表示されるナビゲーションバーは

引用2--------------------------------------------------------------
ベトナムTOPページ バッチャン焼き ART ZAKKA ベトナムの現実
--------------------------------------------------------------------
( /bat/index.html ページ上で表示されるナビゲーションバー )


場所が異なる上に表示されるメニューも異なります。しかも引用1で表示されているナビゲーションバーとも異なります。(1)位置が異なる上に(2)表示されるメニューも異なる、という2つの問題を抱えています。

また、
「バッチャン焼きのショッピング」
「漆絵のショッピング」
「雑貨のショッピング」

この3つのページで表示されるナビゲーションバーを比べてみると、引用2のように表示されているものの、注文ページへのリンクは三者三様であり、非常にわかりにくくなっています。各ページにアクセスする毎に、訪問者は注文ページへのリンクの絵/文字を探さなくてはいけないのです。

 これは、サイトナビゲーションに一貫性を持たせる、という原則に反していることはもちろん、商品の閲覧=>購買 へのスムースな流れを妨げる要因となります。以前このコーナーで述べたように、

ウェブサイトへのアクセス => 商品閲覧 => 商品購入決定 
=>申込み手続き => お支払い 

この流れを構築することはECサイトで絶対必要要件です。リアル店舗に例えて言えば、スーパーマーケットで入り口から買い物かごをとってもらい、レジまで行ってもらうこの流れをつくることに当たります。

 先ほど 商品の閲覧=>商品購入決定 の流れが悪いと書きましたが、このサイトでは注文方法の段階に置いても問題がでてきます。

 例えば、「雑貨のショッピング」をクリックして、「バッグ」をクリックします。するといくつかの商品が出てきます。商品閲覧をしてとりあえず「ba-red」が気に入ったとしましょう。注文ページへのリンクはどこかを探すと画面右上にぽつんとありました。これをクリックします。すると新しいウインドウが出てきて、スクロールさせていくと、注文番号-No を自分で記入しないことが判明しました。

 ここで、以下2つの問題点があげられます。

1)a) 訪問者にコピー&ペーストさせることを想定しているのであればやめたほうがよいです。まず、「パソコン使っている人は誰でもコピー&ペーストくらいできる」という考え方を捨てましょう。b) 訪問者に直接入力させることを想定しているのであってもやはりやめましょう。直接入力は注文商品の入力ミスのリスクを発生させるだけです。
2)「バッチャン焼きのショッピング」「漆絵のショッピング」この2つのページでは、商品閲覧画面で「注文番号」を明記してある一方、「雑貨のショッピング」 ではなにやら記号が書いてあるだけでこれが「注文番号」であるという記載はどこにもない。そのために、「バッチャン焼きのショッピング」「漆絵のショッピング」を閲覧して各商品の下にある(訪問者にとっては意味不明な)記号が注文番号であることを訪問者自身が学習した上で「雑貨のショッピング」を見ないとどれが注文番号に該当するのかわからず注文できないことになる

 「ウェブサイト内で一貫性がない」という切り口で見ていくと他にもきりがないほどあって、「漆絵のショッピング」のページではお店案内のリンクがないが他の「・・・ショッピング」ではお店案内のリンクがおいてあったりということもあります。

 ウェブサイト全体を見ていくと、まるで一階建ての家に後からいろんな建築業者が勝手な手法で建て増しをしていったような印象があります。各メニューによって使い勝手が異なるのです。まずはウェブサイト内での一貫性を持たせましょう。


※ この評価はメールマガジン配信数日前に行っています。このメールマガジンが 配信された時には指摘した個所が修正されている場合があります

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