Webサイト評価


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評価時期: 2001/08/19


 
Webサイト評価

タイトル:ドームドットコム
URL:http://www.do-mu.com
紹介文:東海地方でビデオショップを運営しています。通販サイトとしてオープンしました。
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■ まずトップページ(入り口ページ)について。このサイトはアダルトビデオ/DVDを扱う商用サイト、eコマースサイトですので、まず1)入り口ページであっても無用なバナーを並べておくのはウェブサイトの品質を落とします。また、適当にバナーを林立させておくことは素人っぽく見えます。ecサイトであればできるかぎり相互リンクやウェブのコンテンツに関係のないバナー、コミッション獲得目的のためだけに存在するバナーは排除したほうが好ましいです。このサイトでいえば、(株)コムズのフレッツADSLや、ボランティア団体futureといったバナーです。

 また、検索エンジン対策用として多くのキーワードを記述していますが、これはもう3〜4年前の古い手。現在ではこのような(1)背景と同系色で記述をすること、(2)ヒットさせたいキーワードを繰り返し記述すること、(3)ウェブに関係のないキーワードを繰り返し記述すること は「検索エンジンに対するスパム行為」と見なされて、検索エンジンでのランキングを落とす、あるいはデータベースから削除されます。検索エンジン対策どころか全く逆効果を生んでしまいますのでこれは即刻削除しましょう。

 ちなみに、このサイトではフレームを使用していますが、ロボット型検索エンジンにはフレーム仕様サイトは不利です。フレームを設定しているウェブファイルには文章が何も記述されないために、必然的にフレームを使用していない競合他社サイトと比較して同一キーワードで検索された際に順位が落ちます。これを解決するためには「フレームを利用しないウェブを作成する」ことです。

 また、これらキーワードを連続して記述することは結局ファイルサイズの増大に繋がります。不必要にダウンロードの時間を遅くすう要素を排除しましょう。

 入り口付近に「ブラウザクラッシャー、Q2プログラムなどではありません」などと書いてありますが、これも商用サイトとしては不適切。このサイトはecサイトであって、そこらにあるクリックさせてQ2ソフトをダウンロードさせることが目的のサイトとはポジショニングが異なります。こんなことを記述するスペースがあるのであれば、

「豊富なジャンルのアダルトDVD、アダルトビデオを販売する」

などと、自分のウェブサイトの説明を一言で説明したほうがずっと訪問者にアピールできます。このサイトを訪れた訪問者が3秒でこのサイトの内容は何か、何を扱っているのか、自分に興味があるサイトなのかどうかをわからせる必要があります。その意味でこういった「自分のウェブサイトの紹介文」を書いたほうがよいのです。

 さらに続けます。このサイトの解説目的は、DVDやビデオの販売だと思われます。それならば、まず最初にここを訪れた訪問者をウェブのトップページ、商品紹介ページに誘導しなければなりません。そのためには、それ以外へ続くリンクは削除するべきです。つまり、「ドームドットコム」という記述の下、投票ランキングQやおすすめ一押しランキングといったリンクは削除しましょう。この入り口ページの目的はトップページへ誘導すること。効果的に誘導するにはこの入り口下付近に記述されたリンクは一切排除することです。

 「入り口」と書いておいて、それを他の文字より大きくしておけばおそらくそこに注目が行くでしょう。しかし、そのまわりにいろいろごちゃごちゃと文章を書いてリンクをはっておくと、必ずしもウェブサイトの作成者の意図通りに誘導できないものです。アクセスログ解析で訪問順序を分析すると、これがはっきりわかります。特にこのページはトップページへの橋渡しのためのページなのですから、意図通りそちらにいってもらわないと意味がないわけです。だからこそこのページでは入り口周りのハイパーリンクは極力排除したほうが無難です。

■ 今度はトップページです。まず画面上部のメニュー部分。フレームで分割してその上下にメニューが並んでいますがこの「フレームで分割している」理由がよくわかりません。また、コンテンツ部分とメニューに境界線がないため、どこの部分がグローバルナビゲーションの機能を果たすのかわかりません。コンテンツ部分とナビゲーション部分を視覚的に区分けできるように、背景色を変える、あるいはこのページの画面下部のフレームで分割された部分・つまり背景色が青色になっているように、背景色でコンテンツーメニュー部分を区分けしたほうがいいです。例えば CNET JAPANAMAZON.CO.JPを参考にしてみて下さい。

 また、画面上部はフレームを利用しているためコンテンツページをスクロールさせても常に上部に表示されますが、コンテンツ部分の上部に並べられたメニュー(ジャンル一覧、支払い・配送方法、、など)はスクロールすると見えなくなりますね。しかし、例えば支払いや配送方法といったメニューは常に表示されているほうがよい内容でしょう。この意味でも、フレームで区切った部分と区切らないでコンテンツページに含めたメニューの区分けの基準が曖昧。どういう基準でこの情報を分けたのかわかりませんが、全部画面上部のフレーム部分に入れてしまった方がよいのではないでしょうか。

■ 画面上部のメニューに異なるリンクが混在しています。TOP、HOME、はドームドットコムのコンテンツであり、コンテンツに関連するものですが、例えばびゅんびゅんランキングは全然趣旨が異なりますね。

 また、ランキングQや掲示板といった、コミュニケーションをとる掲示板が多すぎるのも問題。どういう基準でこれらの掲示板が区分けされているのか、訪問者には伝わりません。結局何をどこに書いたらいいのかわからない。また、書き込み者が増えても書き込み場所が分散するために、個々の掲示板への発言数は少なくなる=>発言数が少ないと書き込みしづらい=>書き込みが増えないといった悪循環に陥ります。

 掲示板のようなコミュニケーションツールをウェブに設置する際には、最初は2〜4個程度に絞っておくことです。ある程度訪問者数が増えてきたら、順次1つ1つ設置して様子を見ておくことです。

 また最初のうちは書き込みが少ないのでウェブ開設者が積極的にコメントをしておくことも大切です。あるいは知人や友人にもお願いして最初だけでも盛り上げて貰う工夫をしましょう。

■ それではトップページの評価に戻ります。おすすめ商品としてずらずら並んでいますが、商品の魅力が全くわからない。写真と商品だけ並べればオススメになりますか?といえばそんなことは全くなし。これでは単に商品を並べたにすぎません。オススメというのは、なぜそれがオススメなのか、この商品のいいところは何?というのを消費者に伝えられなければ全く意味がありません。これは本屋さんのサイト(例えば AMAZONeSBooks!)を参考にして下さい。このように、ウェブサイト管理者のコメントを添えないと意味がありません。

 また、アダルトDVDであれば、商品パッケージを掲載することはもちろん必要ですが、できれば商品ページからそれを販売している会社へのリンクをはっておくことです。販売会社のサイトならもっと詳しい情報が得られる場合があるからです。ウェブなのですからそれくらいのサービスは提供しましょう。

 ちなみにアダルトDVDを販売するサイトで、このような商品パッケージを掲載しているサイトは案外少ないのでその意味でこのサイトは競合他社より親切、信頼できそうという印象は与えられますね。

 オススメ商品の一番下に「そのほかの商品はこちら」と小さくありますが、こんなところに記述しておいても訪問者は気がついてくれません。画面をスクロールさせる必要があるページの場合、アクセスしたときに最初に画面に表示される部分と比べて、スクロールさせなければいけない部分のクリック率は1/3以下に落ちることも頭にいれてウェブサイトをデザインしましょう。

■ ジャンル一覧のページですが、「アダルトDVD」と「アダルトVHS」の区分けだけでは魅力が全くありません。そもそもこれではジャンル一覧ではなくて、メディア一覧でしょう。

 ジャンルで分ける、例えば「女子高生・女子大生もの」「熟女」「痴漢」「コスプレ」といったように分けるべき。

 もちろん、メディアによる区分けも必要なのでメディアで選択をする、という選択肢も用意しておく。

 また、検索機能もつけるべきです。アダルト関係のアイテムを販売するのであれば、商品点数も膨大になってきますので、一覧を表示させて細かく探していく人というのは案外すくないでしょう。また、ecサイトの利点として欲しい商品を簡単に探せる、という点がありますので、商品点数が多いアダルト関係であれば検索機能は是非用意してほしいところです。ウェブユーザビリティの機能が大きく向上します。

 実際、このサイトではアダルトDVDをクリックすると、どういう順番で表示されているのかわからない商品が6点表示され、画面右下を見ると次のページへのクリックがあるがみると17ページまである。これを見た訪問者は検索で自分がほしいものを捜したくなってきます。何がどういう順番ででてくるのかわからないこのサイトで、いちいち次へをクリックしてくれる訪問者はいないと考えて下さい。

  また、こんな面倒なことをするくらいなら、もっとよい商品検索機能を提供してくれる他のサイトを探した方が・・・と考えて去っていってしまうでしょう。インターネットで同じ商品を探して買うくらいなら、例えGetPlusCatalogue18DVDバンクといった競合他社サイトのほうがずっとほしい商品を簡単に探せます。

 商品閲覧〜検索機能という点において、競合他社に大きく機能的な差を付けられている。これがまず早急に改善しなければならないこのサイトの問題点でしょう。ほしい商品が探せないサイト。それはお店に入ったものの、どの階にどんな商品が並べられていて、各フロアはどういった商品陳列構成がされているのかわからないデパートのようなものです。そんなデパートは二度とお客さんがいかないでしょう?それと同じことです。 

 また、商品のパッケージをのせただけで何のコメントも、商品の内容説明もありませんので、これもマイナス。先述した通り、せめてオススメ商品くらいコメントを掲載しましょう。

 商品コメントがないサイトの場合、ターゲットとなる顧客は「最初からほしいDVDタイトルが決まっていて、それをウェブで購入したい」ということになります。しかし一方で肝心の検索機能をつけていないのですからそういったターゲット顧客にとってもこのサイトは魅力が乏しいものと認知されてしまいます。

■ 店舗紹介ページについて。店舗の最寄り駅と店舗までの地図くらい掲載しておきましょう。

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重要項目チェック
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□ ウェブサイトのコンセプトは何ですか? [concept]
□ どんな訪問者を対象にするのですか? [targeting]
□ その訪問者に対してどのような情報を提供するのですか?[positioning]
□ その情報を通して読者に何を伝えるのですか?[message]
□ そのウェブサイトは対象読者が扱いやすいインターフェースを
提供していますか?[design]
□ 一貫したナビゲーションを提供していますか?[navigation]
□ またアクセスしようと思わせる工夫はありますか?[attractive]
□ 問い合わせに対し迅速な対応ができていますか?[relationship]
□ 顧客が満足できるサービスを提供する基盤はありますか?
[customer satisfaction]
□ 顧客をリピーターに転換できる戦略がありますか?[royalty]


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項目別コメント
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■ トップページを見て何のサイトか、サイトのコンセプトが理解できるか?
理解できない。ブラウザクラッシャー、Q2プログラムではないという記述はかえって不信感を募らせる


■ ウェブサイトの構成が直感的にわかるようになっているか?
あまりよくわからない。メニュー構成を再度見直す


■ 同一ウェブサイト内で統一されたデザインが提供されていますか?
はい


■ 一環したナビゲーションバーが提供されているか?
一環しているといえば一環している。(ただしそれが有効であるかどうかは別)


■ ナビゲーションは単純で誰でも簡単に使えるものですか?
はい


■ 自サイト内をテキストで検索可能なサービスを提供していますか?
いいえ(これは必要)


■ Browser の back ボタンを使わなくても自由にウェブサイト内を
巡回できるようなデザインができていますか?
はい


■ 行き止まりのウェブページはありませんか?
はい、ありません。


■ サイト上のすべてのリンクが有効になっていますか??
はい


■ 訪問者は常に自分がサイト内のどの場所に位置するか把握できますか?
[topic path]
いいえ。


■ サイトマップや目次、索引を用意していますか?
いいえ


■ ハイパーテキストの色はウェブサイト内で統一されているか?
はい


■ ハイパーテキストで利用されている色が別のテキスト文章で利用
されていませんか?
いいえ


■ 文章が読みやすくわかりやすいレイアウトに整えられているか?
文章自体があまりありません


■ 日本語で書かれている、もしくは日本語のページを備えているか?
はい。日本国内向けのサイト


■ サイトの目的、商品、サービスなどが明確に分かりやすく記載されているか?
はい


■ 独自のコンテンツがありますか?
はい(掲示板)


■ 常に更新されていて訪問者に新鮮な情報を提供していますか?
不明。


■ 古い情報が残っていませんか?
不明


■ 1画面内の情報量は適切ですか?適度にページ分割していますか?
まぁまぁ。

■ ショッピングカートは用意されていますか?
はい


■ 買い物時に不必要と思える会員登録を要求していませんか?
いいえ


■ 取り扱っている商品に関して十分な情報が提供されていますか?
いいえ


■ 商品の写真は適当なファイルサイズで見やすい写真が扱われているか?
はい


■ 商品の注文方法/支払い方法は誰が見てもわかりやすいですか?
まぁまぁ


■ 商品閲覧から注文手続き完了までスムーズに行える環境を提供していますか?
はい


■ 注文確定前に確認の画面を表示できる設定がしてありますか?
不明


■ 商品注文後の手続きをわかりやす記載していますか?
はい


■ 商用目的のサイトであり、サイト上に運営者名や連絡先が明記されているか?
はい


■ ある特定の地域のみを対象とする案内やサービスを提供している場合には、
住所が明記されているか?
はい、でも地図と最寄り駅はあったほうがよい


■ 24時間365日体制で稼働していますか?
はい


■ 違法な内容や不適切な内容が含まれていませんか??
はい、含まれていません


■ 支払い方法について明記されていますか?
はい


■ 支払い決済方法は複数用意されていますか?
はい


■ 電話やFAXによる問い合わせを受け付けていますか?
いいえ


■ 銀行振り込みを用意している場合、振込先にフリガナをつけていますか?
はい


■ 商品の配送料や配送手続きについて明記されていますか?
はい


■ 注文フォームは記入しやすい工夫があるか?
はい


■ 各ウェブページにお問い合わせへのリンクをつけていますか?
はい


■ 質問や問い合わせをブラウザから直接行える環境を提供していますか?
はい


■ 問い合わせ先にメールアドレスを明記していますか?
いいえ


■ 主要 Browser で同じように閲覧することができますか?
[Netscape Communicator 4.7x / Internet Explorer 5.x]
はい


■ トップページの読み込みに時間がかかりませんか?
全体的に重たい印象をうける


■ ウェブサイトにフレームを使用していますか?
はい


■ ウェブページ閲覧に特殊なプラグインなどを要求しませんか?
いいえ


■ アクセスログを取得していますか?
不明


■ <title></title> タグを入れていますか?
はい


■ <title></title> タグを<HEAD></HEAD>の一番上に置いていますか?
いいえ


■ META タグに keyword (キーワード)を入れていますか?
入れすぎて×


■ META タグに記述されたキーワードは、検索サイト利用者が使う言葉に
なっていますか?
いいえ


■ META タグに description (説明文) を入れていますか?
いいえ


■ META タグに不必要な記述をしていませんか?
不必要あり


■ 個人情報の取り扱い方針について説明ページを用意していますか?
いいえ


■ リンク集には自分のサイトに関連のあるサイトが集められているか?
いいえ


■ 相互リンクを受け付けていますか?
いいえ


■ 制作中、工事中のページはありませんか?
いいえ

 

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