Webサイト評価


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評価時期: 2001/09/04


 
Webサイト評価

タイトル:表装の後藤
URL:http://web.kyoto-inet.or.jp/people/gotoh/
紹介文:自社製織の金襴裂地を使ったオリジナルな袋物の通販、仮想美術館を併設
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■ 最初に応募者からの質問に答えます。

> URLを短くする為に.comで転送していますが、不信感を持たれないでしょうか

 不信感はありませんが、できれば .com 上でウェブが表示される方が望ましいと思います。また、転送をしているとサーチエンジンプロモーションを行う上では不利になる場合があります。

■ このサイトは、トップページに多くの問題を抱えています。

1)コンテンツよりもリンク集の方が大きなスペースを占めている。

 1画面スクロールさせるとバナーが林立していて個人の趣味サイトか何かのような印象を与えます。商用サイトですのでこういったコンテンツは好ましくありません。信頼感が落ちるだけです。趣味のページではないのですからこれらはできるだけ排除した方がいいでしょう。

2)メニューを見ても何のウェブサイトか???
3)どこがクリックできるのかわからない。

 メニューを見ると、「ゲーム ビンゴ」というところだけ背景色が異なることもあり目に飛び込んできますが、じゃぁこのサイトはそういうサイトなのかというと違いますね。

 トップページ上部に「京都 西陣 後藤織物の直販店」画面中央左に文字が集中していて可読性が落ちている上にこのゲームビンゴだけが目に飛び込んでくる、でもその上をちょっとみると京都・西陣などの文字が入ってくるのでますます意味がわからなくなります。

 また、ハイパーリンクになっている箇所がどこなのか全くわかりません。下線が引いてあるところなのか、青色の文字なのか、白色の文字なのか。各所によってクリックできたりできなかったりするため、訪問者から見ればイライラしてきます。先のページを見たくて期待してマウスカーソルを持っていってもクリックできなければあきらめてこのウェブページから去っていってしまうでしょう。

 アクセシビリティに問題があります。このような作り方をしては、いくらコンテンツを増やしても誰にも見てもらえない結果となってしまいます。

4)情報アーキテクチャもばらばら

 情報分類もわかりにくいです。タイトルのすぐ下にいきなり「動画・・織り作業(439KB) (手織り)」というのがあり、でもその下にはウェブの紹介らしき文章が。

 その下には、「販売商品目録」とありながらもメニューを眺めると「ゲーム ビンゴ」とこれが商品なのか?といったものが並んでいます。

 ▲ 文字を一カ所に詰め込みすぎないで、適度なスペースをとってみましょう。空間を作ることにより文章が読みやすくなります

 ▲ ハイパーリンクの文字色は統一しましょう。またハイパーリンクは一般に利用されているデフォルトの色(ハイパーリンク:青 訪問済み:赤)にしましょう

 ▲ 不必要に文字を強調しない。下線や文字色を使いすぎ。本当に必要な場所だけに下線や強調色を利用しましょう

 ▲ トップページの50%以上を占めるリンクバナーの紹介は排除しましょう

 ▲ 情報配置をもう一度見直しましょう。まず各ページをコンテンツごとに2,3のグループに仕分けをして、そのグループを適当な場所にまとめて配置するようにしましょう。

 例えば イーエスブックス ( http://www.esbooks.co.jp/ )を見てください。画面左に、書籍のジャンル別のメニューを掲載しています。選択しているジャンルによって、今度は画面上部にサブメニューが表示されるようになっています。

 同じ左側のメニューでも、上部には書籍のジャンル別メニューが、その下にはウェブサイトに関する案内や会員サービスに関するメニューが配置されています。

 また、左側のメニューは書籍のジャンル別メニューと、会員サービスや会社案内などを表示するメニューで背景色により視覚的な区別を行うことにより、訪問者に対して異なるメニューが配置されていることを教えることができます。

■ 各ウェブページに、メニューも一切表示されなければそのページがウェブサイト全体のどこに属するページなのかもわかりません。この為、数ページクリックするだけですぐに迷子になってしまいます。

 ▲ 各ウェブページの同一箇所にグローバルメニュー(ナビゲーションバー)をつけましょう。訪問者が貴方のウェブサイト内を自由に訪問できるような機能を提供します。迷子になってもいつでもグローバルメニューを頼りに適当な場所に戻ることができるようになります。ウェブユーザビリティを向上させる上では必要不可欠な機能です。

 また、ウェブサイト全体で統一感が全くありません。あるページを開いたらまるで全く別のウェブサイトを訪れてしまったのかと思うくらい違いがあります。

http://web.kyoto-inet.or.jp/people/gotoh/

http://web.kyoto-inet.or.jp/people/gotoh/sukiya/index.html

http://web.kyoto-inet.or.jp/people/gotoh/sukiya/su014.html

はそれぞれトップページから順番に訪問できるウェブページですが、訪問者が受ける印象は全く異なります。

 ▲ ウェブサイト全体のデザインやイメージを統一させます。ウェブサイトのブランドイメージを構築する上で必要なのはもちろん、訪問者に安心を与えることにもなります。

 あるページを開いた後に、トップページにあった別の項目を見ようと思ったらトップページに一度戻らなければいけません。しかし、どうやって戻ったらいいのかもわかりませんね。

 ▲ 全ウェブページの画面左上または右下にサイトID(サイトのロゴ)をはりつけて、それをクリックすればトップページに戻れるようにします。訪問者は必ずしも全員がトップページから訪れるわけではありません。検索サイトからの訪問者は貴方のウェブサイトのどのページから入ってくるかわかりません。そんな人たちのためにも、とりあえずトップページに戻れるリンクをつけておきましょう。

 また、ブラウザのバックボタンを押してもらおうなどと考えないこと。自分が提供するウェブサイトのページの中で自由にウェブページ間を移動できる機能を提供しましょう。特に初心者はブラウザのバックボタンを押せば前に戻れるなどと考えません。

■ 商品ごとに 商品閲覧=>注文手続き のインターフェースが異なるのが大問題。これでは仮に注文しようと思っても混乱するだけ。

まず商品メニューから個別商品の閲覧までの流れが全く異なります。あるページではクリッカブルマップの中でクリックさせるのに対し、別の商品では各商品ごとに個別の撮影された写真の中から選ぶ形式。これだけで、まず顧客は混乱します。

 具体的な例を挙げて説明をします。

 例えば、

(1)

http://web.kyoto-inet.or.jp/people/gotoh/sukiya/su008.html

を見て、この商品を購入しようと思って画面右上のお買い物カートをクリックすると、ショッピングカートに入っている商品の確認画面がでてきます。

http://www.hariat.com/as2001/AS0SKN16/ShoppingCart.asp


ここで注文をしようと思ったら画面右下の商品を注文するをクリックします。

https://www.hariat.com/as2001/AS0SKN16/OrderStep1.asp

 これはわかりやすいですね。どこのECサイトでもよく見られるパターンです。手続きの順番についても画面上部に案内がでてくるのであとどれだけのステップを踏めば手続きが完了するかもわかります。

 しかしここで会員登録をしなければいけないようです。でもそれならトップページから最初に登録できるようにしてほしいですね。

(2) 一方で、

http://web.kyoto-inet.or.jp/people/gotoh/tesage/ts204.html

の商品を見て購入を決定した場合。今度は画面右上を見てもカートのボタンがありません。仕方なくどうすれば注文できるのか画面を見渡してもそれらしきボタンがありません。

 よ〜〜〜く探してやっと画面左下に【注文へ】というボタンがあることを発見。これをクリックすると、

http://web.kyoto-inet.or.jp/people/gotoh/index3.html

の画面に行きます。しかし、これは最初にとりあげた商品購入ページとはずいぶんと異なりますね。そもそも、「注文」というボタンを見つけるのに一苦労。これも小さな文字をごちゃごちゃと各このウェブのスタイル自体ウェブユーザビリティを低下させてしまっています。

(3) 今度は

http://web.kyoto-inet.or.jp/people/gotoh/kaisi/ka110.html

の商品を見て購入を決定した場合。(2)では画面左下にあった【注文へ】のボタンがここでは中央に。場所自体統一されていません。

(4) さらにこちら

http://web.kyoto-inet.or.jp/people/gotoh/porch/po008.htm

の商品を見て購入を決定した場合。(2)では画面左下にあった【注文へ】のボタンがありません。今度は【注文・問い合わせへ】という姿に変わっています。


 ECサイトで重要なことは、トップページから商品メニュー、商品閲覧、注文手続き、お支払いまでの一連の購買の流れをスムースに行えるようなウェブ機能を提供することです。これがなければせっかくの見込み客を逃してしまいます。ウェブサイト間で注文手続きに多少の違いがでてくるのは当然ですが、同一ウェブサイト内でこれだけ異なるのは問題です。

 ▲ まず、購買までの一連の流れをウェブサイト全体で1つに統一をします。どの商品を購入するにしても、全く同じインターフェースを提供して、商品ごとに訪問者を惑わせることなく商品紹介ページへと誘導をします。購入を決定した消費者に対しては、同じ注文手続き方法によって消費者にスムースに手続きを行ってもらう。

 スーパーマーケットで野菜売り場と総菜売り場とお菓子売り場で、商品の見せ方が異なることはありえないでしょう。どれも同じ棚に並んでおいてあるはず。お店ごとに商品配置のレイアウトがあり、それぞれの場所に商品が置いてある。ほしいものはカゴの中に入れる。購入をする商品は大抵入り口の方にあるレジに持っていけばいい。レジでは商品の合計金額を教えてくれ、そこでお金を払えば購入手続きが完了する。これは複数あるどこのレジに並んでも全く同じ対応を店員がしてくれるはずです。レジによって異なる対応をされたら消費者は嫌がります。

 そういったリアル店舗で当たり前の事をECサイトでそのまま適用してあげればいいのです。ECサイトだからといって複雑な手続きを消費者に要求するようなことは避けましょう。

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